青空文庫にアッタレーア・プリンケプスをアップロードしました。
南国から北国の温室に連れて来られた棕櫚。青い空を目指してぐんぐん伸びて温室の天井を突き破るも悲しい結末。気にかかるのは棕櫚に寄り添って捨てられたつる草。自身では立つこともできないという意味ではか弱い草だけど、生命力はありそうなので北の大地に根を張って生き延びてくれるんじゃないだろうか。そうであれば理想を追いかけた者の敗北から一転、再生の物語として読むことができるのに。そんな楽天的な結末を描かせないような雰囲気が当時のロシアにあったのだろうか。
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