地下生活者の手記

青空文庫に地下生活者の手記をアップロードしました。

元は意地の悪い八等官、今は四十歳のひきこもり。痛い男の自分語り。ただ悪霊や罪と罰、カラマーゾフの兄弟に繋がるような独白もあり、その辺はやはりドストエフスキー。

昔は流血の中に正義を見い出して良心のやましさを感じることなしに、当然制裁すべき人間を殺戮したものだ。ところが、いまわれわれは流血を穢らわしいことと考えているくせに、やはりその穢らわしいことをやっている。しかも、昔よりもっと大仕掛にやっているのだ。

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